2008年1月27日日曜日

茂山狂言会 見聞記

狂言「菌(くさびら)」が演目にある、セルリアンタワー能楽堂 狂言の会-茂山狂言会-に行ってきました。
さすがに満席(約200席)で、着物をきている方から普段着の方までみなそれぞれでした。11月に予約して正解でした。
茂山正邦さんの『解説』で始まり、茂山千之丞さんが大名を勤める『蚊相撲』、15分の休憩をはさんで、人間国宝:茂山千作さんが舅を演じる貰聟、そして、茂山正邦さんが法印を茂山逸平さんが姫茸をそして多くの人が出演する演じる菌に続きます。
菌のストーリーは、当日のプログラムによると、『家に大きな菌(キノコ)が生え、取っても取ってもなくならないので、男が山伏に祈祷を頼みます。山伏が祈祷を始めるものの、菌はますます増え、山伏や男にいたずらをする。必死になって祈る山伏を尻目に菌はどんどん増え続け…。切戸や揚幕から次々と現れ、中腰でホイホイ飛び回る菌の姿は異様で、SF的な狂言ともいえましょう。』とあり、プログラム最初の茂山正邦さんの『解説』では、

使われる『面(おもて)』が紹介され、
kentokuoto
賢徳(けんとく)乙(おと)という面が使われるとのこと、賢徳(けんとく)は非常に滑稽な顔立ちをしていて妖精や馬や牛などの動物をあらわすのに使われ、乙(おと)はお多福さんで不器用(不細工)な女の人をあらわすそうです。劇中、菌は次から次へと出てくるのですが、皆、賢徳(けんとく)面をつけていて、この面はいっぱい持っているんだなぁと、変なところに感心していました。最後に出てくる、女王菌に乙(おと)面が使われていました。
さて、特に印象に残ったところを紹介します。山伏の祈祷の台詞(セリフ)『・・(難しいそうな事いっぱい)・・銀杏ボォ!・・(修験者は偉いだろ見たいな事いっぱい)・・銀杏ボォ・・・ブリャ!ブリャ!ブリャーーッ!』何じゃそりゃ。と突っ込んでいるとそれが、菌には効果覿面でした。また、たくさんの菌たちが、みな賢徳面をつけて中腰で動きビュンビュン動き回り、甲高い奇声を発して飛び跳ねて山伏と戦うシーンは大笑いでした。
狂言は知識が無くても素直に笑える伝統芸能で面白いですね。また、演目の前に面白可笑しく解説してくれるところがとっても良かったです。また機会があれば見に行きます。

0 件のコメント: